2012年1月28日 (土)

甘い生活

比喩でもなんでもなく、本当に甘かったんです。食べるものすべてが。
確かに甘いものは好きですが、そういうものばかり食べて幸せとかいうお話ではなく、何を食べても甘く感じてしまうという異常事態に陥ってしまいました。
そう、味覚障害です。

先週の金曜日、夕食に豚肉とタマネギの炒め物を作ったところ、これが妙に甘い。
醤油とみりんと砂糖を使って甘辛に炒めることもありますが、この日は辛めのタレと唐辛子とブラックペッパーで味付けをしたので、甘くなるわけがない。しかし、不思議なくらい甘い。さらに、わかめスープも砂糖でも入れたみたいに甘く、とても飲めません。
なんで?
あ、そういえば、7~8年前もこんなことがありましたね。あの時は、確か高菜スパゲッティを作ったところ、これが甘くてとても食べられませんでした。
高菜スパゲッティといっても色々なレシピがありますが、その時に私が作ったのは、ごま油とラー油、醤油、唐辛子、塩コショウで味付けをする、かなり辛めのものです。甘くなる余地がないはずなのに、不思議に甘かったわけですよ。それと同じ症状ですかね。

ただ、ネットで調べた味覚障害の症状とは、少し違うんですよね。
味覚が減退するとか消失するとかいうわけではありません。何を食べてもまずく感じるという悪味症が近いでしょうか。確かに、甘くてはいけないものが甘いんだから、悪味といえないこともない。
しかし、念のため甘いものを食べてみたら、いつも以上に甘く感じましたが、決してまずいわけではない。
つまり、甘味だけが必要以上に引き出される味覚過敏症ということでしょうかね?

とりあえず、食べても気持ち悪くないものを見きわめないと、まともに食事もできません。
いくつか試してみましたが、本来甘くないものは基本的に受け付けません(なぜかソースと柚胡椒だけは大丈夫でした)。単に甘くなるのではなく、甘くないものを無理矢理甘くしたような不気味な味。
食欲はあるのに舌が受け付けないということですから、極論すれば、これは死にも繋がりうる病気です。笑っちゃいかん。

このままでは、外食するのも怖くてしかたありません。どんな味がするのか、食べてみるまでわかりませんからね。
しかし、症状が出た翌日は某校務のため土曜出勤、その次の日は某寺調査で、いずれも外食することになります。
なので、それを避けるために、甘味が強くなっても問題のない、もともと甘いものということで、カロリーメイト(ブロック)のチョコ・フルーツ・メープルの3種を大量に買い込み、持ち歩くことにしました。
そして、味覚障害の原因としてもっとも可能性が高いと言われるのが亜鉛不足だそうですから、亜鉛のサプリを規定量の2倍ほど飲んでみましょう。

――と、味覚障害体験記を書くつもりで、ここまで下書きしてたんですが、結局2日で治った(あるいは慣れた?)ので、あまり面白い記事にはなりそうもありません。
でも、せっかく書いたので、これだけでもアップしておきます。

そういえば、7~8年前に症状が出た時も、味覚が狂うということの恐ろしさを思い知りましたが、高菜スパゲッティがとんでもない味がしたということのみ鮮明に覚えており、その後の食生活の記憶はないんですよね。
ということは、やはりあの時もすぐに治ったんでしょうね。

いずれも原因は不明ですが、ストレスでしょうか?

なお、高菜スパゲッティといい、豚肉とタマネギの炒め物といい、いつもこんなに濃い味付けのものばかり作っているわけではありませんよ。
味の濃いものを食べたときに症状が発覚しやすいということかもしれませんね。だとすると、気付かなかっただけで、この2回以外にもなっていたかもしれません。

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2012年1月21日 (土)

講義はとりあえず終わりましたが ・・・

先週末から今週初めにかけて、センター試験監督と、定期試験作問と、来年度のシラバス入力。

シラバスは、今年担当してる科目に、フィールドワークと院ゼミが加わります。前者は3人で担当する半期科目で、1人4週講義+フィールドワークの引率1回。
ということで、来年度は基本6コマで、最大瞬間風速7コマということになります。
今年担当している科目のうち、講義は基本的に同じネタで、反省を踏まえた上で若干の修正を施すだけにとどめました。大河に合わせ、講読科目で『平家』をやろうかという思いも頭をよぎりましたが、やはり新ネタを1から仕込み直すのは大変ですからね。その代わり、『平家』は基礎ゼミで扱います。
3年ゼミは、今年は「受講生と相談の上で題材を決める」としていましたが、来年は前期は『今昔』、後期はテクストを限定せずに「怪異説話」。
そして、新規開講の院ゼミは「古注」を読みます。

さて、今年度の授業終了までもう一息。というか、講義は昨日で終わったので、とりあえず一息つけます。あとは試験とレポート回収。
3つの講義が、年明けにそれぞれ2週分残っていたので、冬休み中に計6回分の準備をしてしまおうと思っていましたが、やはりできず、結局、いつものペースで自転車操業でした。自転車は通勤だけで勘弁してほしいところですが。

そして今日は、某校務のため土曜出勤で、明日は某寺調査。
月曜には卒論の口頭試問の第一陣がありますが、まだ読み終わってません・・・。

実は、冬休み明け早々に学内某部署から呼び出され、某国家機関から依頼された某業務を指示されています。
1ヶ月弱で終わらせなければならないので、だいたい1日このくらいのペースで進めて行けば間に合うなと作業スケジュールを組んだのですが、上記のような状況だったので、現時点でそちらにはまったく手が回っていません。
来週末から再来週初めにかけて、また某校務と、そして口頭試問第二陣もあるので、その前になんとかしないといけないのですが。

さて、それはそうと、うちの専攻のサイトがリニューアルされました。
広報も担当しているので、この仕事も一応は私の管轄なんですが、今回のリニューアルについてはあまりタッチしていません。
ただ、イメージカットとして私の架蔵の和本を使ってるんですよね。
古典中心のイメージにならないよう、ほかにも何枚かの写真を用意してたんですが、結局、日本文学のもっともわかりやいイメージというと、やっぱり和本が無難なんですよね。多くの大学のサイトがそうしてるし。
しかし、図書館所蔵の貴重書等を使うのでなく、個人蔵の汚い和本なんか使ってどうすんのよ。しかも、見る人が見れば、私の架蔵本ということは一目瞭然だしなぁ・・・。
まあ、加工してあるので、そこそこ見栄えのするものになりましたが。
その他、サイト全体としてまだ暫定版なので、これから徐々に整えていきます。

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2012年1月19日 (木)

ポストポスドク

芥川賞受賞者の円城塔さんが、かつて日本物理学会の学会誌に寄稿したポスドク問題についてのエッセイがにわかに注目を浴びているようです。

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2012年1月17日 (火)

監督

センター試験監督の説明会に出なければならないので、まだ冬休み中である7日に一度出勤。
12月にもあったので、併せて2回ということになりますが、監督マニュアルの分厚さを考えると、初めて監督をする人はもちろん、そうじゃない人にとっても十分ではないように思われます。話を聞いたりマニュアルを読んだりするだけではわからないこともありますからね。特に、英語のリスニング試験は大変です。
毎年やっていれば慣れるんでしょうが、教員の人数からして毎年回ってくるものではなく、たまに回ってきて、もう忘れちゃったとか、数年前とはずいぶん試験の段取りが変わったなーとかいう感じで、これではいつまで経っても不慣れなままなんじゃないかという懸念も。
そもそも、会場校の教員に監督をさせるという方式自体、再検討の余地があるようにも思えますが、まあ、難しいでしょうね。欧米とは違い、日本の大学教員は研究・教育以外に膨大な雑務が課されているわけですから、センターの監督業務なんて、きわめて軽い部類です。

なお、私が担当したのは初日。英語のリスニングを含む長丁場の日です。
ICプレーヤーの不具合により、再試験となった受験生は全国で425人ということですが(当日は155人との発表で、徐々に報告件数が増え、現時点ではそのくらい)。そうすると、2会場に1人とちょっとくらいの割合ですね。
受験者総数から見たら極めて少ない数値だし、「トラブル続出というが、これだけしか不具合が出ていないのに続出というのは言い過ぎではないか」という論調もあります。しかし、そもそも1件たりとも不具合の出ることが許されないものであり、メーカー側も性能に絶対の自信を持っているということを考えると、これだけ不具合が出るのは、やはりマズイでしょう。
ちなみに、私が監督をした教室(190人)だけで、不具合が複数件。再試験が済んで控室に戻ると、まだ戻って来ていないグループもあったので、おそらく他の教室でも不具合が出たものと思われます。単純計算で、1会場に1人いるかいないかの割合なのに、うちの大学は確率高すぎないか?

ところで、センター説明会に戻りますが、この日には大学の新年会もありました。
全教職員が対象ですが、まだ授業の始まっていない日にやるので、めったに出ないという人もいるし、毎年出ている人もいるようです。
いくら会費なしで食い放題・飲み放題だからといって、わざわざ休み中に出るほどのものでもないかな、とか、センター説明会がなければ出ないだろう、とか思っていましたが、実際に出てみて、ちょっと考えが変わりました。
福引きがあるんですよ。しかも、かなり当たりが出るという。
私も5等が当たりましたが、5等でも1万円クラスのもの。そして、それが数十本単位で出ます。1等や特等の景品は推して知るべし(しかも複数本)。正月から景気のいい大学ですな。
ちなみに5等の景品は食品なんですが、とても1人では食べきれません。現物ではなく引換券をもらったので、食べる覚悟ができたら引き換えましょう。

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2012年1月 5日 (木)

ごく普通の年末年始

年内業務終了後、後回しにしていた仕事をいくつか片付けようと試み、しかしあまり進まないうちに、京都の某寺調査の日になってしまいました。
こちらは、私が調査を主導する某寺ではなく、連携研究者として参加している某科研調査の対象寺院です。27~29日の調査日程のうち、後2日間参加。こんな時期に調査をして、お寺さんはさぞかし(略)

ところで、私が少し編集に関わっている某論集、最初に企画が出た時からずいぶん時間が経ってしまいましたが、ようやく年末に執筆依頼を送れる段階まできました。
現時点で考えうる限りの、最良の章立て・メンバーであると確信しますが、問題は、遅れずに原稿が集まるかどうか、ですね。
この業界ではほとんど常識となってしまっている「締切に遅れても待ってもらえる」という、他業種の友人に話すと呆れられる慣習。これによって、この種の依頼原稿の締切は、額面通りに受け取らなくてもよいという考えが一般化していますが、この出版社は、そういう業界の常識に果敢に挑み、非常に厳しい取り立てをします。遅れた人の原稿を切り捨てたり、場合によっては「訴える」と言ってきたりするという噂もあります(噂というか、実際にそう言われた人を知ってますが ^^;)。
自分自身が間に合うかどうかということをまずは心配すべきですが、もし誰かの原稿が切り捨てられた場合、章立てのバランスが悪くなてしまうという可能性も考慮に入れたうえで、なるべくその影響が出にくい構成にするよう心がけました。・・・あ、だからといって、安心して遅れないでくださいね。

これ以外にも、冬休み中に進めようと思っていた別の論集とか、あるいは来年度のシラバスとか、帰省前にやっておくつもりだった仕事が終わらなかったので、やむなく必要な資料を持って、年が明けてから帰省。
しかしまあ、帰省して仕事がはかどるわけもなく、資料の半分くらいしか活用しないまま、明日、関西に戻ります。
戻る前に東京に2泊くらいして、人に会ったり研究会に出たりしたかったんですが、冬休み明けに先立って7日に校務が入ってしまったので断念。

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2011年12月23日 (金)

年内業務終了

10日に関東方面で某学会があったんですが、欠席。
委員であるにもかかわらず、春の大会以来ずっと出ていなかったので、たまには顔を出さないと・・・などと思いつつも、休めない土日がずいぶん続いたのでね。
というか、実のところ、あまり学会に貢献していると会場校や事務局が回ってくる可能性が高まりますから、つかず離れずくらいがちょうどいいか、などと思っていたりもします。世の中には、そういうことを引き受けるのが好きな人も一定数いるわけで、そのおかげで学会が円滑に運営できていることには感謝しつつも、自らそこまでしようという気は、あまりありませんね。大学の仕事だけで手一杯です。
まあ、いずれ会場校くらいは引き受けざるを得なくなるとは思いますし、そのくらいの責任は持ちたいとは思っていますが、事務局だけは本当に勘弁。大学院生が相当数いる大学じゃないと、事務局は難しいですよね。そして、できれば研究分野の近い同僚がいてくれると、なおよし。
大学自体は相当に規模が大きいけれど、うちの学部の院は修士までしかないのでね。だから、大学院生は非常に少数です。古典の教員も少ないし。

この翌週、17日は関西で別の学会。こちらは出席。
別の学会といっても、かなりの会員が重なっています。
さて、会場で先週の学会の委員から、「来秋の例会の企画を、f さんにお願いすることになったんですが、よろしいでしょうかね」と言われました。
うーん、つかず離れずのつもりでいたのに、これでは貢献度が高まってしまう・・・。ただ、シンポ等を企画すること自体は好きなので、承諾しました。
とはいえ、委員になる以前から、この学会には発表者を紹介したり、私の運営する研究会と関わるシンポも何度か催されたりしているので、今までも企画してたんじゃないのかなどと思われているかもしれませんが、私が中心になって企画するのは実は初めてです。
せっかくですから、これまでになかった新鮮なテーマのシンポを考えてみたいと思います。自分の研究テーマから、あえて少し離れたテーマを設定してみようかと。
比較文化論系のものにするかどうかは未定ですが、その方向も一応は想定しつつ、何人かの研究者に打診のメールを出しました。

さて、今週は19日の卒論ゼミを休講にし、20・21日に会議や打ち合わせのために出勤して、年内の業務は終了。

昨日は某寺の調査。調査開始から半年経ちますが、まだまだ全体像は見えてきません。まあ、時間をかけてじっくりやりましょう。

そして今日は、自宅から大学まで自転車を走らせました。
そうなんです。年明けから自転車通勤にしようと思いまして、その下見です。片道30分弱かかりました。
電車だと数分ですが、自宅から駅、駅から大学と歩く時間を含めると、だいたい同じか、自転車のほうが若干早いか。とはいえ、電車の本数が少ないため、1本乗り過ごすと10分前後待たされます。そのことも考えれば、やはり自転車のほうがいいですね。
あとは、こういうことがあったので、人生で初めて体型維持のための努力なんぞをしてみようかな、という思いもあります。とはいえ、平坦な道ですから、そこを往復1時間弱走ったところで、たいして効果があるとは思えませんがね。

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2011年12月19日 (月)

団体交渉と意見糾合

(承

任期問題の記事をしばらく書かなかったので、もう f は忌まわしい過去は忘れ、新天地で前を向いて明るく楽しく生きているんだろう、などとお思いかもしれません。
まあ、基本的にはそうなんですが、しかしやはり、あの時のつらさを、そう簡単に忘れることはできそうにありません。
特に、2年前の12月は本当につらかった。保身のために平気で人を裏切ることのできる腐った人間たちを目の当たりにした時期であり、また、そのことに加えて任期問題による強度のストレスと体調悪化により、心身ともに最悪の時期でしたから、この季節を何ごともなかったかのようにやり過ごすことは、おそらく一生できそうもありませんね。
だからといって、そのことを改めて文章化するということは、自分自身にとっても気持ちのよいことではありません。というか、むしろ苦行です。あの時のことを思い出しながら書くという行為は、心を抉られるようにつらいことです。
しかし、大学当局による一連の悪事と、それによって人生をメチャクチャにされた多くの若手研究者たちの無念は、決して風化させてはいけないことだと考え、私は書き続けます。

しばらく間が空いてしまいましたし、また、別件も書いてますので、話が繋がりにくくなっていますが、時系列で言うと、2009年12月の組合介入以降のことになりますかね。
さて、3ヶ月前の解雇予告を目的とした面談を、組合からの中止勧告によって何とか回避したわけですが、これはつまり、大学当局への宣戦布告でもあり、もう後には退けない状況になってしまったわけでもあります。

12月下旬、組合と当局との間では、任期問題に関わる団体交渉がおこなわれました。
まずは事実確認からですが、この問題を組合に持ち込んだのが人文系の所員数人だったのをいいことに、研究所の役職者たちは、「これは研究所の人文系の一部の動きであり、こちらは4月にも7月にも再任のないことを伝えている」「実際に社会系・自然科学系の所員は、4月の段階で再任のないことを理解している」などと大嘘をついた挙げ句、「なぜか人文系の一部にだけ、理解が行き届いていなかった」「それは、人文系のポストの少なさに起因しているのかもしれない」として、これを人文系の「分野の特殊性」という問題にすり替え、矮小化しようとしていました。
これは明らかに偽りで、我々がこの時に把握していた範囲では、10月の所長からのメール以前に、再任のないことを知らされた所員はいません。

ただ、何度も書いているように、任期付きで、しかもこの大学でのテニュアを匂わされている立場にあっては、誰も表立って反抗することなどできはしません。どんなに理不尽なことをされても、わざわざ自分が先頭に立つなどということはもってのほか。
かく言う私自身も、こんな無茶苦茶な措置を強行すれば、きっと誰かが組合に訴えてくれるに違いないと思っていました。
しかし、いくら待ってもそういう動きは見えず、他力本願ではどうしようもないと考え、一期生の任期切れがいよいよ近付いてきたときに、私を含む数人の人文系所員が、意を決して組合に持ち込んだという次第。

さて、役職者によるこの火消し対応に対し、そうではなく全所員が納得していないのだということを明らかにする必要があります。
しかし、不満は持っていても、先に書いたような次第で、組合に関わることに多くの所員が尻込みしていたわけですから、全員の意見を糾合することなんて容易ではありません。そもそも、そんな目立つ行動を取った日には、すぐに首謀者として吊し上げられてしまう危険性も多分に伴います。
でも、ここで動かなければ、「人文系の一部の問題」として葬り去られてしまうことは明らか。誰もその役をやらないのなら、もう自分がやるしかないでしょう。
と言っても、組合に持ち込んだ数人は、もはや運命共同体でしたから、私1人に押し付けたということではありません。その数人、および組合と議論に議論を重ねた上で、複数人で手分けして全所員に聴き取り調査をするよりも、誰か1人がメールを出して集計するほうが効率がよいし、回答する側にしても、一元化されていたほうが安心して答えられるだろうという結論に達し、私がその役を買って出たわけです。
そして年が明けてから、絶対に回答者の名前は出さないという条件で、以下の質問に答えてもらいました。

1.所長・副所長・理事などから、「3年任期とあるが、実際には5年はいられるので、じっくり研究してください」という意味のことを言われたことがありますか?

2.再任のないことを、いつ言われましたか?

3.今回の全員不再任措置について、どう思いますか?

4.もし差し支えなければ、来年度の仕事が決まっているかどうかを教えて下さい。

そして、研究所の一期生・二期生のうち、9割以上の所員から回答をいただきました。
当局への反抗とも言えるこの動きに対し、多くの所員が尻込みしていたので、大部分が回答してくれないんじゃないかとも思っていましたが、これだけの回答を得られたことは本当に夢のようでした。
集計結果を以下に示します。

1.所長・副所長・理事などから、「3年任期とあるが、実際には5年はいられるので、じっくり研究してください」という意味のことを言われたことがありますか?
 A はい 17人
 B いいえ 1人
 C 覚えていない 3人

なんと、ほとんどの回答者が、「5年いられる」と言われたと答えています。
そして、そう言われた人のうち、どういう状況で言われたか、ということについては、以下のような情報がありました。
・正確な日にちは覚えていないが、何度か聞いた。
・採用前の理事面談で、「書類には3年目に審査とあるが、5年いられると理解してくれてかまいません」と理事の方から言われた。
・入所式で所長から、「成果が出なかったからといって、3年でクビということはありません」と言われた。
・入所式後の懇親会で所長から聞いた。
・採用面接の時に聞いた。
・着任後1年くらいは、この種のことを何度か言われた。
・着任時に所長から、「5年かけるような大きな課題にも取り組んでください」と言われた。
・着任時に所長から、「次のポストを考えるよりも、5年間、じっくり腰を据えて研究してください」と言われた。

2.再任のないことを、いつ言われましたか?
 A 2009年4月 0人
 B 2009年7月 0人
 C 2009年10月のメールで初めて知った 17人
 D その他 4人

団体交渉で研究所の役職者たちは「こちらは4月にも7月にも再任のないことを伝えている」と言いましたが、4月や7月にそう聞いたという人は、みごとに0です。
なお、D「その他」の中には以下のような情報がありました。
・2009年4月頃、「更新はないらしい」という噂を聞いた。
・2009年4月頃、間接的な情報として「更新はない」「あったとしても(10月着任の)二期生を半年延長するくらい」と聞いた。
・徐々にそういう雰囲気を感じていた。

3.今回の全員不再任措置について、どう思いますか?
 A 困る、納得できない 11人
 B 大学・研究所の事情なのだからしょうがない 3人
 C 基本3年任期なのだから当然である 0人
 D その他 7人

D「その他」のうち、1人は「AとBの中間」、1人は「もし延長できるのであれば、その方が助かります」。

4.もし差し支えなければ、来年度の仕事が決まっているかどうかを教えて下さい。
 A 決まっている(専任職)
 B 決まっている(非常勤職/肩書きのみの無給職)
 C 決まっていない

これはここには人数は示しませんが、専任職に決まっているという人は少数で、ほとんどがBかCでした。
いくら世界中から優秀な研究者(f を除く)を集めたといっても、多くの所員はまだ転出活動をしていなかったので、仕事が決まっていないのは当たり前です。5年任期だと思っていたところで、3年目の10月に突然「任期は3年」などと言われたわけで、それから慌てて就活を始めても、10月なんてもう公募戦線の終盤に差しかかる時期ですから、うまくいく人が少ないのは当然の結果ですよね。

さて、ともかくも、こうして役職者の言い分とは正反対の結果が出ました。
このデータを次の団体交渉で出したら、ヤツら、どんな言い訳をするつもりだろうと考えると何だか楽しくなってきて、多くの所員が共闘してくれているということと併せ、私の心は少しばかり軽くなりました。

 

・・・しかし、もはや狂気としか言いようのない悪意を剥き出しにした権力者の前では、今さら我々がどんなデータを提示しても無意味であることを、ほどなくして知ることになります。

(続く)

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2011年12月13日 (火)

芸人

今日はうちの大学の某有名芸人教授の最終講義。いや、講義というか、相方を呼んでのトークショーというか。
今日は会議日なので、もしかしたらその時間に何かの会議が入るんじゃないかという懸念もありましたが、運良く入らなかったので聴きに行ってきました。
その先生、所属は学内の某研究所ですが、うちの学部でも講義をしているというので、着任したらお近付きになれるだろうと楽しみにしていました。が、なかなかそういう機会もないまま、ようやく最終講義で生を見ることができたという・・・。しかも、「会う」ではなく「見る」というところが、本当に同僚なのかよ感満載ですが・・・。
このトークショー、通常はチケットが飛ぶように売れるというので、入場無料の最終講義に学外者が大挙して押しかけるということも予想されたため、あえて宣伝はしていませんでした(私は広報委員ですが)。それでもこの大入り。宣伝してたらエライことになってたでしょうね。
しかし、この人と相方とのトークショーだから、私の研究にもほんの少し関わりのある、あのネタでいくのかと思ってドキドキしていたんですが、そうではなくて残念でした。まあ、それはそれで面白かったわけですが。
研究所主催、専攻共催のイベントだから、終了後に教員だけで懇親会という展開になるのかな~などとも期待していましたが、残念ながらそうはならず。

講演が終わる頃には、卒論受付時間もそろそろ終了ですね。
しばらく研究室で待っていると、取りまとめが終わったとの連絡があり、受け取りに。昨日の今日で不首尾があろうはずもなく、ゼミ生全員提出できてました。
卒論さえ出てしまえば、ゼミではもうやることがないんですが、授業自体はあと4回あります。その後のゼミの運営は各教員に任されているので、とりあえず来週はお疲れさん休講にして、年明け初回に卒論内容の報告会。そして最後の2回に口頭試問をする予定ですが、それまでにちゃんと読み込むのはけっこう大変かもしれないですね・・・。
しかし、1月末には修論の副査も回ってくるので、早く終わらせなければ。

ところで先週、農学部の農場で作ってるみかんが全教職員に無料配付されました。ダンボール1箱(5キロ)。
こんなに食えるか!と思いましたが、ゼミ生にあげたりしつつ自分でもけっこう食べたので、もう残りわずか。そう、私はお菓子ばかりを食べているわけではないのです。

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2011年12月12日 (月)

卒論完成

明日は卒論提出日。
事務所は明日1日だけしか受理しないので、当日慌てて提出しようとして万が一のことがあっては大変です。なので、今日のゼミに全員完成版を持ってくるように言っておきました。
そして私は、不測の事態にいつでも対応できるよう、朝から研究室に待機。
特に問題もなく、みんなちゃんと持ってきたので、その場でチェック。この期に及んで内容の修正をさせるのは無理なので、形式面だけを確認し、必要に応じて研究室のPCで直させ、なんとか全員完成。
そして、提出用の製本作業もその場でさせ、提出時に一緒に出す届出用紙を渡し、くれぐれも明日は時間に遅れないよう念を押す。

よかった。これで1つ、肩の荷が下りました。

そして、また例によってご褒美のケーキという展開です。
昨日、お菓子を減らそうと書いたばかりなのに・・・。

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2011年12月11日 (日)

古典籍

ヤフーオークションに、とある写本が出品されました。
それは、私が以前、某氏と一緒に資料紹介を書いたことのある某テクストの伝本で、奥書からしてかなり素性の良いものであると思われます。
とはいえ、写しはそれほど古くない(江戸後期)し、状態はかなり悪い(虫損・糸切れ・汚れ)ので、業者さんはそれほど注目しないでしょう。
研究者でも、このテクストに興味を持つ人はそれほど多くはないだろうし、さらにその中で古典籍蒐集癖があり、かつ、ヤフオクをやってる人となると相当に限られてきます。
なので、これはかなり安く落札できるだろうと判断し、数年ぶりに入札してみました。運がよければ、競合者なしでスタート価格のまま落札。仮に競合者がいて値が上がったとしても、せいぜい3万てところでしょうか。
ところが、案に相違して競合者の1人がどんどん値をつり上げてきました。この時代の、こんな状態の写本に、市場価格を無視したこんな額を入れるなんて、これはどう考えても業者さんではなく、このテクストに少なからぬ関心を持っている研究者でしょうね。
私も少し意地になって、当初の予算を超えて頑張ってみたんですが、断念。いくらあのテクストの伝本だとはいえ、江戸後期のボロボロの写本にそこまで出せないよなぁ。やれやれ。

さて、それと前後して、某古書店から送られてきた目録に、このテクストに近い種類の2つのテクストの写本が載っていました。こちらは、いずれも南北朝期の写しで、状態もかなり良さそう。一方はそこそこ伝本の多いものですが、もう一方はかなり珍しいものです。
時代と状態を考えればかなりの破格ですが、しかしそれでも2桁万円。せめて伝本の少ない後者だけでも、とも思いましたが、同一人物の手による写しなので、買うなら両方一緒に買うべきでしょう。
その金額をポンと出すのは、いくらボーナスの季節とはいえ、かなり勇気が要ります。もちろん、個人研究費では足りません。
ということで、図書館の予算で購入してもらうべく図書館長に相談したんですが、今年度の予算はもう使い切ってしまったとのこと。ただ、学部配当の一般図書の予算で古典籍を買うことも可能だと言われたので、今度は学部の図書委員長に相談してみました。教員1人あたりの図書予算を超えていますが、これは学部に配当された図書予算を教員の人数で割ったもので、実際はその額を使わない教員もいるので、個人配当額を超えて使うことも可能だという。
そんな感じで、どうやら予算を計上できそうなので、満を持して古書店に電話をしてみました・・・が、もう売れてしまったとのこと・・・。
うーん、まあ、南北朝であの価格ならば、すぐに買い手がつくのは納得ですが、しかし、単に南北朝だからというだけで買うわけでもないでしょうから、あのテクストの周辺を研究している人の可能性が高いですね。となると、かなり限定されてきます。もしかしたら、先のヤフオクでの落札者と同一人物かもしれないですね。そして、かなりの確率で私の知っている人ではないかと。というか、もしかしたら、このブログを読んでいる人かもしれません。

その写本、今度私に見せてください。

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